【チェリストがおすすめ】ちょっと変わったクラシック曲

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数あるクラシック曲の中には、ちょっと変わった曲があります。今回は、有名な曲だけど実はちょっと変わっている曲を紹介します。

本物の大砲を使う!?チャイコフスキー 序曲「1812年」

ロシアの作曲家、チャイコフスキーの曲です。この曲の凄いところは、演奏する楽器として「大砲」が編成されているところです!楽譜に「cannon(大砲)」と実際に書かれています(笑)

普通の演奏会ではもちろん大砲を使うことが出来ないため、バスドラムで代用されますが、自衛隊などで演奏する場合は実弾有りの大砲で演奏されることもあります。2007年に静岡県御殿場市の自衛隊演習場で演奏された際に実弾を使って演奏されましたが、発砲音があまりにも大きすぎて観客の耳が麻痺してしまったそうです。

曲自身はチャイコフスキーらしい、ド派手でテンポの速い聴いていて飽きない曲で人気があります。大砲が使われる後半部分は聴いたことのあるメロディーで「ffff」と「強く」を表すフォルテが4つも付き、ハチャメチャな感じで華やかに終わりを迎える爽快な曲です。

下の動画は盛り上がりが最高潮を迎える場面からになっています。

Tchaikovsky: Ouverture 1812 | Prinsengrachtconcert 2013

こちらは吹奏楽バージョンですが、自衛隊の大砲を使っている動画です、あまりの迫力に悲鳴が聞こえます(笑)

Tchaikovsky "1812 Overture" with 105mm Cannons 20101017 (2/2)

チューニング間違ってる?サンサーンス 交響詩「死の舞踏」

フランスの作曲家サンサーンスの曲で、「交響詩」と呼ばれるジャンルの曲です。交響詩は「ある標題を音楽で表現したもの」と言われます。「死の舞踏」は、死神が奏でるバイオリンの音色で骸骨達が踊る場面をオーケストラで表現した作品です。

そもそも、「死の舞踏」はアンリ・カザリスという人が作った詩であり、それに着想を得てサンサーンスがオーケストラの作品にしました。

冒頭、バイオリンが不協和音を奏でて演奏が始まります。実はこのバイオリン、普段の調律から半音下げて調律してあるんです。死神の不気味な音色を出すため、あえて不協和音になるよう音程を下げているのでとてもインパクトのある音色になります。

全体の曲調は、死神が奏でる怪しくも優雅な雰囲気のバイオリンソロと、骸骨が踊る風景を感じさせる軽やかな伴奏でユーモラスな雰囲気を出していて面白いです。

曲中には、骸骨の骨が擦れあう音をシロフォン(木琴)で表現したり、日の出によって雄鶏が朝を告げる場面をオーボエで表現したりと、楽器で物語を上手に表現しています。

曲は約7分で、クラシックの中では短い曲です。死神、骸骨など具体的なイメージがあるので想像しながら聴くと楽しめますよ!

Camille Saint-Saëns – Danse macabre | WDR Funkhausorchester

それ、楽器!?ルロイ・アンダーソン タイプライター

アメリカの作曲家、ルロイ・アンダーソンの曲です。その名の通り、タイプライターが楽器として登場しています!

ルロイ・アンダーソンの作る曲は、どれも軽快でユーモアのある楽しい曲が多くとても親しみやすい曲ばかりです。

「タイプライター」以外にも、時計をモチーフにした「シンコペイテッド・クロック」や、運動会の徒競走で良く使われる「トランペット吹きの休日」なども有名です。

Leroy Anderson: Ritvélin (The Typewriter)

どこから音が鳴ってるの!?ベルリオーズ 幻想交響曲

フランスの作曲家、ベルリオーズの曲です。「恋に深く絶望しアヘンを吸った、豊かな想像力を備えたある芸術家」の物語となっており、不気味な場面や狂ったような曲調があったり、断頭台で首をはねられる表現など、かなり特徴的な曲です。

5楽章形式で、今回取り上げるのは3楽章です。「野の風景」を表現した楽章で、とても静かでゆったりとした楽章です。これはCDでは分かりませんが、演奏している動画を見るとあなたも気付くはずです、舞台上の人が誰も演奏していないのに、どこからともなく音が聞こえてくると!?

実はこれ演出で、舞台裏で演奏している人がいるんです。山彦のようにどこからともなく聞こえてくる音を表現した方法で、知らないと気付けません。3楽章だけの演出なので、4楽章が始まる前に舞台に戻ってくる場合もありますが、初めての人はキョロキョロしちゃいますよね(笑)

紹介する動画は幻想交響曲の解説を交えながら3楽章を演奏していますが、動画の15:00で舞台にいない演奏者が暗がりの中うっすらと映っています。オーケストラによって、舞台袖だったり、客席だったりと演奏する場所が違うこともありますよ。

Andrés Orozco-Estrada erklärt: Berlioz – Symphonie fantastique – 3. Satz: Scène aux champs

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、なるべくメジャーな曲を選んでみました。

クラシック曲はとても数が多く、現代音楽と言われる最近作られた曲には斬新と言うか、理解を超えた作品もあります。別の機会にもっと変な曲を紹介します。

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