クラシック音楽の中でも敬遠されがちな「現代音楽」。私もあまり得意ではありませんが、そんな現代音楽の中でもおすすめの名曲をご紹介します。
ショスタコーヴィチ 交響曲第5番
ストラヴィンスキーはロシアの作曲家(1906〜1975)です。15作の交響曲を作曲し、交響曲の大家として知られています。
生まれた年代からすると現代音楽の時代ですが、ショスタコーヴィチは古典派やロマン派的な曲調の作曲家です。なので、現代音楽の入門にはベストな作曲家と言えます。
さらに、第5番はそれまでの前衛的な作風からは一線を画し、古典的で単純明快な交響曲として作曲されたので、とても分かりやすい交響曲です。
四楽章がとにかく派手で、力強いティンパニと管楽器の演奏に圧倒されます。フィナーレはこれでもか!というくらい長く、お腹いっぱいになれます。
バルトーク ルーマニア民族舞曲
バルトーク(1881〜1945年)はハンガリーの作曲家です。現代音楽の作曲家であり、民族音楽学の祖としとの一面があります。
そんなバルトークが作曲した作品が今回紹介する「ルーマニア民族舞曲」です。
当時、ハンガリー王国の一部だったルーマニアの各地の民謡をもとに、バルトークらしい独特の響きが加わった曲です。
ピアノ曲として作曲されましたが、管弦楽版、弦楽版、管楽版など編曲されたものも人気があります。今回は弦楽合奏版を載せました。
ストラヴィンスキー 火の鳥
ストラヴィンスキー(1882〜1971年)はロシアの作曲家です。
ロシアの民話を取り入れたバレエ作品として作られた音楽です。今回紹介するのは、そんやバレエ音楽から管弦楽組曲に編成したものになります。
バレエ音楽は様々なシチュエーションがあるので、それに対応するためにオーケストラの規模もかなり大きいものになり、それに伴って作られた管弦楽組曲もとても大きい編成で作られました(1911年版)。
しかし第一次世界大戦の後は、大規模なオーケストラでの演奏が困難になったため、ある程度小規模の編成で演奏出来るよう新たに作られた組曲が今回紹介する「火の鳥(1919年版)」です。
おどろおどろしい低弦部のメロディーにファゴットが絡む、物語の導入としてはこのあと何かが起こりそうと思わせる印象を与え、一気に曲に引き込まれます。
バイオリンのフラジオ(倍音)によるグリッサンド(音程を滑らせながら変える技法)や、弓の木の部分で弦を叩く演奏技法「コル・レーニョ」(カンカン鳴ります)、トロンボーンのグリッサンドなど、珍しい演奏技法を取り入れてあり、物語をより印象的なものにしています。
プロコフィエフ 「ロメオとジュリエット」第2組曲 モンタギュー家とキャピュレット家
プロコフィエフ(1891〜1953年)はロシアの作曲家です。自身もピアニストとして活動しており、優れたピアノ曲も残しています。
今回紹介する「ロメオとジュリエット」は、シェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」に基づいて作曲されました。
バレエ音楽から2つの組曲を作られました。現代では2つの組曲の中から何曲か抜粋して演奏される事が多いです。
この曲はソフトバンクのCMに使われていたり、のだめカンタービレでも使われたりする有名でインパクトのある曲です。頑張れチューバ、頑張れトロンボーンと言った感じです。
芥川也寸志 弦楽のための3楽章
芥川也寸志(あくたがわ やすし)は日本の作曲家です。「芥川」の名字でもしやと思う方も多いと思いますが、芥川也寸志の父親は作家の「芥川龍之介」です。
父・龍之介が遺したSPレコードを良く聴いており、その中でもストラヴィンスキーの火の鳥を好んで聴いました。本作もどことなく似た雰囲気を感じます。
作風は力強く、1楽章は怒涛の如く進んでいきます。全3楽章ですが、今回は1楽章だけの動画を載せました。
荒々しい雰囲気がこの曲の特徴を分かりやすく表現している素晴らしい演奏です。屋外で演奏されたこの動画ですが、曲の特徴を良く表しておりとても好きな動画です。
いかがでしたでしょうか。「現代音楽=分かりにくい」のイメージを払拭してくれる、メロディーが美しかったり迫力満点の作品たちだと思います。
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