今回は誰もが1度は聴いた事がある「クラシックの有名曲」を紹介します。
かなりのボリュームですが、CMや映画、結婚式や運動会など様々な場面で使われています。
クラシック歴20年、多い時には1日4つの交響曲を聴いた事もある(とても大変でした)私が選曲しました!有名な曲をもれなく網羅しているので、必ず耳にした事のあるメロディーばかりです。
- ピアノ曲
- 小編成の曲
- 組曲・バレエ曲・オペラなど
- メンデルスゾーン:劇音楽「夏の夜の夢」より「結婚行進曲」
- ワーグナー:「ローエングリン」より「婚礼の合唱」
- ガーシュイン:ラプソディーインブルー
- オルフ:「カルミナ・ブラーナ」より「おぉ、運命の女神よ」
- ムソルグスキー:「展覧会の絵」よりプロムナード、キエフの大門
- ヴェルディ:歌劇「アイーダ」より凱旋行進曲
- ヴェルディ:レクイエムより「怒りの日」
- ワーグナー:「ワルキューレの騎行」
- エルガー:威風堂々
- ビゼー:「カルメン」より前奏曲
- ビゼー:「アルルの女」よりファランドール
- ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
- グリーグ:「ペール・ギュント」より「朝」
- チャイコフスキー:バレエ組曲「白鳥の湖」より情景
- チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」より「花のワルツ」
- マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ
- ラヴェル:ボレロ
- スメタナ:「わが祖国」より「モルダウ」
- ホルスト:組曲「惑星」より「木星」
- カバレフスキー:「道化師のギャロップ」
- オッフェンバック:喜歌劇「地獄のオルフェ」より「天国と地獄」
- ロッシーニ:序曲「ウィリアム・テル」
- ハチャトゥリアン:「剣の舞」
- 協奏曲・交響曲
- まとめ
ピアノ曲
まずはクラシック音楽の中でも、耳にする機会が多いのがピアノ曲です。
数ある楽器の中でも演奏出来る人が多く、学校生活でも音楽の授業や合唱などで必ず演奏されます。
まずは、そんな馴染みやすいピアノの名曲をご紹介していきます。
ショパン:別れの曲
ショパンの練習曲、作品10の第3番と言われると分かりませんが、「別れの曲」と言われれば分かりますよね、「ショパン エチュード op.10-3」です。
作曲したショパン自身が「こんなに素晴らしいメロディーはもう2度と作れない」と言ったくらい、美しく悲しい メロディーは聴く人全ての心に染み渡ります。
世界一美しいメロディーと言っても過言ではないです。
ショパン:革命
こちらもショパンの作曲した曲です。作曲当時のヨーロッパは各地で争いが起こっており、ショパンが付けたタイトルではありませんが激しい曲調が「革命」を連想させます。
演奏会用ではなく練習曲として作曲されたこの曲は、左手を激しく動かし右手は和音を奏でる事を練習の目的としています。
聴いているだけだと分かりにくいですが、下の動画で見ていただくとその様子がよく分かります。
ショパン:ノクターン 2番
「ノクターン」は日本語で「夜想曲」と訳され、穏やかな夜の雰囲気を感じさせる曲の事を指します。
数あるノクターンの曲の中でこの曲が1番有名です。
穏やかでゆったりとした曲調が心を鎮めてくれます。
ショパン:ノクターン 第20番
ショパンのノクターンで2番に次いで有名な曲です。
「別れの曲」が世界一美しいメロディーなら、この曲は世界一泣けるメロディーと言えるほど、心に響くメロディーです。
曲のタイトルでたまに「遺作」と書かれている事がありますが、「ショパン最後の作品」では無く、「ショパンの死後に出発された作品」と言う意味です。
ショパン:幻想即興曲 第4番
ショパンが作曲した幻想即興曲は4曲あり、その中で最も有名な曲です。
冒頭の激しさと、中間部の柔らかいメロディーのコントラストがとても幻想的な雰囲気を出しています。
第4番となっていますが、作曲されたのは他の幻想即興曲の中では一番初めでした。しかし、ショパン自身がこの曲の出来に納得しておらず世に出したくなかったため生前は出版されませんでした。そしてショパンの死後、出版されたため第4番となったのです。
ショパン:子犬のワルツ
子犬が駆け回る様子を表現したような可愛らしい曲です。
演奏時間がとても短いので、「1分のワルツ」とも呼ばれています。
ちなみに、演奏している方は「ラン・ラン」さんで、中国出身の有名なピアニストです。軽快で飛び跳ねるような曲はこの方の演奏が私は好きです。
ショパン:英雄ポロネーズ
正式名称は「ポロネーズ 第6番 変イ長調 作品53」と言います。「ポロネーズ」はフランス語で「ポーランド風の」という意味で、「英雄」という愛称は曲の雰囲気から付けられたので、ショパン自身が付けたものではありません。
とは言っても、勇壮な曲の雰囲気が「英雄」という名前にピッタリの名曲です。
動画は反田恭平(ソリタ キョウヘイ)さんの演奏を載せています。反田さんはショパン国際ピアノコンクールで日本人最高位タイの2位になった方です。
ショパン:華麗なる大円舞曲
ショパンはワルツ曲を19曲作っており、この曲は第1番にあたる曲です。ワルツなので、左手で「ズンチャッチャ」と伴奏をして、右手でメロディーを奏でる構造になっています。
明るく華やかな舞踏会を感じさせる曲です。
ショパン:黒鍵
ショパンの練習曲作品10第5番「黒鍵」、いわゆるショパンのエチュードop.10-5です。右手のパートがほとんど黒鍵で作られた珍しい曲です。黒鍵だけでこんな素敵なメロディーを作れるのはやっぱり天才なんですね!軽快な雰囲気で曲調も明るく、練習曲とは思えない聴いていて楽しい曲です。
「別れの曲」と同じ作品集の中の曲で、演奏会やコンテストにも演奏される名曲です。
モーツァルト:トルコ行進曲
ピアノを習ったことのある人ならきっと練習したことがあるでしょう。
ピアノ曲としては簡単な部類ですが、演奏は簡単でも誰もが知る親しみやすい曲に仕上げてしまうモーツァルト、やはり天才です。
ベートーヴェン:ピアノソナタ 第8番「悲愴」より第2楽章
ベートーヴェンの「3大ピアノソナタ」の1つに数えられている名曲です。特に2楽章は美しく悲しみを感じさせるメロディーは特に有名なフレーズです。
全32曲のピアノソナタの中で副題がつけられたのはこの曲と26番「告別」のみで、ベートーヴェン自身もこの曲を気に入っていたことが分かります。
ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番「月光」
こちらもベートーヴェンの「3大ピアノソナタ」の1つに数えられている名曲です。
物憂げな一楽章と、激しい三楽章のどちらも人気です。
【第1楽章】
【第3楽章】
ドビュッシー:月の光
「月の光」は「ベルガマスク組曲」の第3番です。優しく切ないメロディーで、個人的には1番好きなピアノ曲です。
悲しくも力強く、時に儚く美しい。どんな言葉で表現しても足りない、いろいろな感情を表現している最高のピアノ曲です。
劇場版名探偵コナン「紺青の拳」の終盤にこの曲が流れた事でも有名です。
ちなみに、個人的にはゆったりとした、ための多いくどい感じの演奏が好きなんです(笑)あっさり目とこってり目の2種類の動画を挙げてみますので、試しに聴き比べてみてください。
【あっさりバージョン】
【こってりバージョン】
ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
ドビュッシーが作曲した全24曲からなる前奏曲集の8番目がこの曲です。
ゆったりとした優しいメロディーが人気です。子守唄のような柔らかな雰囲気で、和音がとても心地良いです。
リスト:愛の夢
「ピアノの魔術師」と言われたリストが作曲した3つの曲からなる「愛の夢」、第3番が特に有名なピアノ曲です。
甘いメロディーと幻想的な部分が美しく、もともと歌曲であった事もありメロディアスで親しみやすい曲になっています。
リスト:ラ・カンパネラ
ヴァイオリンの名手・パガニーニが作曲したヴァイオリン協奏曲第2番第3楽章のロンド『ラ・カンパネラ』の主題を、リストが編曲して書いた作品が紹介する「ラ・カンパネラ」です。
正式には「パガニーニによる大練習曲」の第3番です。
右手が尋常ではないスピードで動き、動画で見ると難しさが伝わって来ます。Wikipediaの「ラ・カンパネラ」のページにはこの曲の演奏者として名高いピアニストの名前を載せるいますが、これはこの曲がいかに難しいかを物語っていると思います。
素人の私が言うのは大変失礼なことですが、「ラ・カンパネラ」を演奏している動画を複数見ると、音符を間違えず弾けるだけの人の演奏はだんだん飽きてきます。それだけ弾くこと自体が難しいんだと感じます。
難しさだけではない、曲としての美しさを存分に発揮している辻井伸行さんの演奏を載せます。
ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
17世紀のスペイン王女マルゲリータの肖像画からインスピレーションを得て作曲された曲です。
楽しかった想い出を振り返りながら眠りにつくような絵が浮かんできます。とても美しいメロディーの中に、悲しみや遠い日の楽しかった喜びも感じられる素敵な曲です。
発表当時から人気のあったこの曲はラヴェル自身そこまで気に入って無かったですが、その後交通事故で記憶を失い、ふとこの曲を聴いたラヴェルが「素晴らしい曲だ」と言ったというエピソードがあります。
のちに、ラヴェル自身によるオーケストラ用に編曲された版もとても人気となっています。
バッハ:トッカータとフーガ
バッハが作曲したとされているパイプオルガンの曲、「トッカータとフーガ」です。トッカータとは、早く弾く部分で即興的、技巧的な部分のことを指します。また、フーガは同じメロディーを繰り返したり追いかけたりする部分のことを言います。トッカータ部分が約3分、フーガが約8分程度の曲で、有名なのは冒頭の部分ですね。私は、嘉門達夫さんの「鼻から牛乳」で知った世代です(笑)
パイプオルガンという特殊な楽器で演奏されており、とても神々しい素晴らしい曲です。
小編成の曲
オーケストラ編成よりは人数が少ない小編成の楽曲を紹介します。
サンサーンス:「動物の謝肉祭」より「白鳥」
サンサーンスが作曲した組曲「動物の謝肉祭」の中の1曲で、ピアノの伴奏にチェロが奏でるメロディーが美しい曲です。
チェリストなら誰もが1度は弾いた事のある超有名曲です。
「動物の謝肉祭」は他に、「ぞう」、「かめ」、「うさぎ」など様々な動物をモチーフにした曲がありどれもとてもユニークです。
今回ご紹介する動画でチェロを弾いている人は、「ヨーヨー・マ」さんでご両親が中国人ですが本人はフランスで生まれた方で、世界的に有名なチェリストです。
バッハ:管弦楽組曲第3番第2曲(G線上のアリア)
「バイオリンのG線だけで演奏出来る曲」として有名な曲です。しかし、皆さんが良く耳にしている曲は、バッハ作曲「管弦楽組曲第3番第2曲」なのです。
「G線上のアリア」と言う曲は、アウグスト・ウィルへルミと言うバイオリニストがバイオリンのG線だけで弾けるよう「管弦楽組曲第3番第2曲」のメロディーを転調し、ピアノとバイオリンの二重奏曲にアレンジした作品の事なのです。
また、原曲は曲の形式を表す「Air」なのですが、フランス語で「エール」、英語では「エアー」、イタリア語で「アリア」と呼びので、原曲はエアーと呼ばれることが多いのにヴァイオリン版はアリアになっていて少しややこしいです。
ちなみにバイオリンには4本の弦があり、1番低い音の出る弦が「G線」で、ヴァイオリン版は全ての音符をG線のみで演奏することができることから、G線上のアリアと呼ばれています。
上の動画はバッハ作曲「管弦楽組曲第3番第2曲」
下の動画はアウグスト・ウィルヘルミ編曲「G線上のアリア」
クライスラー:愛の喜び
バイオリンの名曲で、華やかでキラキラした曲調が人気です。
テレビ朝日の「帰れま10」で正解した時にながれる曲です。
ちなみにクライスラーは「愛の悲しみ」もなかなか有名です。
パッヘルベル:カノン
「カノン」と言う言葉自体は「同じ旋律を異なる時点から演奏」する「カエルの合唱」のような音楽用語ですが、一般的にはパッヘルベルが作曲したこの曲を指します。有名で美しい曲ですがとても簡単な楽譜で初心者でも十分弾くことができる曲です。
普段はチェロに注目して聴くことはないと思いますが、チェロは冒頭から最後まで、2小節をただひたすら繰り返しています。
私も弾いたことがありますが、毎回同じ音程、音量、雰囲気で弾くのはとても疲れるし、面白くないし、ちょっと間違えるとすぐバレるとてもチェロ泣かせな楽曲です(笑)
ヴィヴァルディ:「四季」より春
パーティーや学校の入学式などで流れる華やかな曲です。私の小学校、中学校の入学式はたしかずっとこの曲が入退場に使われていた記憶があります。
弦楽合奏で四季を感じさせる曲がどれも良いですが、「春」に次いで「冬」も結構有名です。
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
弦楽合奏で最も有名な曲です。ザ・クラシック!!という感じのこの曲、モーツァルトらしい明るい曲調が特徴です。4つの楽章からなるセレナーデ(小夜曲)で、なんと言っても第1楽章が有名です。
ドイツ語で「Eine kline Nachtmusik」と書きます。ドイツ語は主語に女性、男性があり説明が面倒なので、一旦わかりやすく英語に訳すと「a(Eine) small(kline) night(Nacht) music(musik)」となり、日本語に訳すと「小さな夜の曲」となるため、セレナーデと呼ばれています。
「マリオブラザーズ」のBGM、伊坂幸太郎の同名小説、KREVAの曲など曲や名前を使った作品も多く、知名度抜群です。
組曲・バレエ曲・オペラなど
ここからは、オーケストラのいろいろな編成で演奏される曲を紹介します。
演奏時間の長いオペラやバレエ音楽の一部分が有名だったり、運動会で聴いた事がある曲だったり、有名だけど曲名の分からないものが多いと思います。
メンデルスゾーン:劇音楽「夏の夜の夢」より「結婚行進曲」
結婚式といえばこの曲!定番過ぎて使っている人は少ないかも知れませんが、テレビの結婚式のシーンなどではイメージしやすいのでとても良く使われています。
実際にこの曲は「夏の夜の夢」という演劇の結婚シーンに使われる曲なので、結婚式にピッタリですよ。
ちなみに、この曲はシェイクスピアの戯曲から発想を得て作られました。今までは「真夏の夜の夢」と言われてきましたが、近年では「夏の夜の夢」と訳し方が変わってきたようです。
ワーグナー:「ローエングリン」より「婚礼の合唱」
こちらも結婚式で良く使われる曲です。讃美歌のような曲なので、教会で演奏され歌ったことがある人も多いでしょう。
曲としては荘厳で美しいステキな曲で婚礼のシーンで使われていますが、実はこの物語の最後は「別れ」が描かれるので、気になる方はご自身の結婚式ではあまり使わないことをおすすめします(笑)
ガーシュイン:ラプソディーインブルー
アメリカの作曲家ガーシュインの作品です。クラリネットのメロディーが印象的で、クラシックというよりジャズの雰囲気もあります。
「のだめカンタービレ」でも演奏されたシーンがあり、ポップな雰囲気のクラシック曲です。
古典の作品と比較するとテンポ変化が激しく、多くの楽器が登場し弾けるような明るい名曲です。
オルフ:「カルミナ・ブラーナ」より「おぉ、運命の女神よ」
1934年とクラシックの中でもかなり新しい曲です。
合唱付きの曲で、シンプルながらティンパニの力強い音がより一層この曲をドラマティックにしています。
ムソルグスキー:「展覧会の絵」よりプロムナード、キエフの大門
「展覧会の絵」はロシアの作曲家ムゾルグスキーが作りました。細かく区切ると全16曲の音楽になります。その中で特に有名なのが「プロムナード」と「キエフの大門」のメロディーです。
「プロムナード」はトランペットのメロディーは誰もが聴いた事のあり、勇壮な雰囲気を感じさせます。
「キエフの大門」はピアノの和音で奏でられるメロディーが特徴的で、タイトルだけでは分からないと思いますが聴いて頂ければすぐ分かります。テレビ朝日の「ナニコレ珍百景」で使われています。
ヴェルディ:歌劇「アイーダ」より凱旋行進曲
サッカーの試合で良く耳にするメロディーです。
勇壮で感動的なメロディーが試合のあとの選手を称えるような合唱付きのメロディーが素敵です。
ヴェルディ:レクイエムより「怒りの日」
キリスト教の思想の1つで、世界の終末でキリストが人を天国に送るか地獄に堕とすか審判する日を表現しています。
世界の終末の荒々しい雰囲気や混沌とした印象を与えるメロディーが、争いのシーンや物語のクライマックスにとても合います。
ワーグナー:「ワルキューレの騎行」
軍用のヘリコプターが飛ぶ映像に良く使われていて、勇ましいメロディーがカッコイイ曲です。
映画「地獄の黙示録」で使われたシーンがとても印象的です。
ちなみに全3幕のこのオペラは、全て上映すると4時間近い大作です。
エルガー:威風堂々
イギリスの作曲家エルガーが作った曲で、正式には管弦楽のための行進曲集の第1番です。
イギリスでは、曲中の有名なメロディーを「希望と栄光の国」と呼び、サッカーの試合などでたびたび流されます。
「イギリス第2の国歌」とも呼ばれていて、世界的にも有名な曲です。
ビゼー:「カルメン」より前奏曲
ティンパニとトライアングルが派手に鳴らすメロディーがとても強いインパクトを与えてくれます。
メロディーがハッキリしていて約2分の短い曲なので聴きやすいクラシック入門にオススメな曲です。
ビゼー:「アルルの女」よりファランドール
早いテンポと荘厳な曲調が人気で、演奏会のアンコールにも単独で演奏されたりします。
「ファランドール」はプロバンス地方の2つの旋律をが登場し、最後は2つの旋律が合体して最大限盛り上がり終了します。
派手で勢いのある人気曲です。
ブラームス:ハンガリー舞曲第5番
もともとはピアノ連弾用の曲をオーケストラ用に編曲したのがこの曲です。
全21曲あるハンガリー舞曲は、ハンガリーの民族音楽をブラームスがアレンジした曲ですが、5番が飛び抜けて人気があります。
似た名前でドヴォルザーク作曲の「スラブ舞曲」がありますが、ブラームスの助言でドヴォルザークが作った作品です。
グリーグ:「ペール・ギュント」より「朝」
まさに朝の目覚めを感じさせる清々しいフルートのメロディーが特徴的です。澄んだ朝にピッタリで、雄大な景色のBGMに最適です。
グリーグは北欧の作曲家なので、自身の生活しているノルウェーの景色から着想を得たのかも知れません。
チャイコフスキー:バレエ組曲「白鳥の湖」より情景
オーボエの音色が美しい名曲です。チャイコフスキーが生きていた頃は評価されなかったですが、バレエダンサーの「マリウス・プティパ」によって脚光を浴び、現在の地位を築きました。
悲しげなメロディーがオーボエの音色にとてもマッチしています。
チャイコフスキー:バレエ組曲「くるみ割り人形」より「花のワルツ」
チャイコフスキーは数ある名曲を残したクラシック界でも人気の高い作曲家です。そのチャイコフスキーが作曲した中でも、とても優雅な曲調の曲です。
ホルンのメロディーがフワフワした印象を与え、軽やかなワルツをイメージさせます。
スーパーファミコンのシューティングゲーム「パロディウス」に使われていたのがとても記憶に残っています。
マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ
ゆったりとした曲調で優しい弦楽器のメロディーで始まる曲です。
有名なのは、ハープが奏でた後から始まる中盤からのメロディーです。美しくどこか悲しげでもあるメロディーが聞く人の感動を誘います。
ラヴェル:ボレロ
スネアドラムのリズムに合わせ、1つのメロディーを色んな楽曲で演奏するとても変わった曲です。
メロディーを演奏する楽器の組み合わせや終盤に向けての盛り上がりで15分の曲ですが飽きずに楽しめます。
途中のピッコロのメロディーが何度聴いてもしっくりこないのは作曲ミスではないかと感じるほどです。
スメタナ:「わが祖国」より「モルダウ」
この曲のメロディーに合わせて歌を歌ったことがある人もいるでしょう。
チェコを流れる「ヴルタヴァ川(モルダウ川)」をモチーフに作られており、雄大な川の流れや緩やかな情景をイメージさせます。
ホルスト:組曲「惑星」より「木星」
平原綾香さんがこのメロディーに歌詞をつけ歌った事で、一気に知名度が上がりました。壮大な曲で、「惑星」の中でも一番人気のある曲です。
太陽系の惑星の中でも一番大きい「木星」を感じさせる雄大なメロディーと、大迫力の演奏は誰が聞いても鳥肌もんです。
カバレフスキー:「道化師のギャロップ」
運動会で耳にする曲①です。早いテンポにが運動会にピッタリで、この曲で100m走をしたという人も多いでしょう。
木琴の軽快な音が馬のかける音(ギャロップ)を表しており、楽しい曲です。
オッフェンバック:喜歌劇「地獄のオルフェ」より「天国と地獄」
運動会で耳にする曲②です。これを聴くだけで「白組、リードしています。赤組、頑張って下さい。」とリレーの絵が浮かんできます。
「天国と地獄」で知られていますが、「地獄のカンカン」と言う部分が皆さんの耳にする部分です。
ロッシーニ:序曲「ウィリアム・テル」
運動会で耳にする曲③です。この曲は全体で12分位ある長い曲ですが、運動会で有名なのは終盤の2分程度です。
こちらもやはりギャロップ風のテンポが良い曲で人気です。
曲全体の構成が特徴的で、大きく分けると4つのパートに分けられます。冒頭はとても珍しいチェロパートのみの演奏なので、是非通して聴いてもらいたい1曲です。
ハチャトゥリアン:「剣の舞」
運動会で耳にする曲④です。
激しい曲調と早いテンポでテンションのあがる曲で運動会にピッタリです。
協奏曲・交響曲
協奏曲・交響曲は30分以上あり、なかなか全部を通して聴くことは少ないと思いますが、有名な部分はとても印象が強い素晴らしいメロディーがあります。
動画は有名なポイントから再生するよう調整してあります。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 第1楽章
フィギュアスケートの浅田真央選手がこの曲で滑った事で一気に知名度が高くなりました。
ピアノの和音が徐々に大きくなりピークに達するとオーケストラが出てきて情熱的なメロディーを奏でます。時に力強く、時に美しいメロディーが人気の曲です。
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 第1楽章
ロシアの作曲家らしい力強さと親しみやすいメロディーが人気です。
ピアノ協奏曲なのに前半はピアノが伴奏と言う珍しい協奏曲ですが、ピアノの和音を伴奏にバイオリンとチェロが奏でるメロディーが人気です。
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
こちらもテレビ朝日の番組で使われており、耳にした事がある人も多いと思います。
ベートーヴェンの曲の中でも、華やかで軽快なメロディーが人気です。
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」第1楽章
ベートーヴェンが作曲した交響曲第5番「運命」の第1楽章です。冒頭の「ダダダダーン!」が有名で、誰もが一度は聴いた事のある曲です。
クラシックを全く聴かない人でも、タイトルやメロディーは絶対に聴いたことがある、クラシック界1番の有名な交響曲です。
ベートーヴェン:交響曲第9番
ベートーヴェンが作曲した最後の交響曲第9番、いわゆる「第9(ダイク)」です。いまや年末、大晦日の風物詩となっている交響曲です。交響曲には珍しく合唱があり、華やかな雰囲気で人気の曲です。
年末に演奏する事を始めたのはNHK交響楽団で、楽団員がお金の面で安心して新年を迎えられるように「臨時収入」を得る事を目的に始めたとされています。
新世紀エヴァンゲリオンでは印象的にこの曲が使われていて、ご存じの方も多いと思います。
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」第2楽章、第4楽章
チェコの作曲家であるドヴォルザークが作曲した交響曲第9番の第2楽章、第4楽章がとても有名です。
まず、第2楽章。日本ではこの楽章単体で「家路」として知られています。ドヴォルザークの弟子・フィッシャーがこの曲に歌詞をつけ「Goin’ Home」として発表されたものが日本に来て、「家路」として広まりました。
学校や公共施設などの帰宅・営業終了時に流れていることが多い、物悲しい哀愁の漂うメロディーですね。メロディーを演奏している楽器は「イングリッシュホルン」という楽器です。珍しい楽器で、オーボエより少し音域の低い楽器で、オーボエ同様にこういった哀愁のあるメロディーにとても合います。
弦楽器にはミュート(消音)を付けて演奏されています。これは音を抑える器具で、少しこもったような音色になり、曲全体の雰囲気を柔らかく落ち着いた感じにさせています。
【ドヴォルザーク交響曲第9番 第2楽章】
続いて第4楽章。何かが起きそうな弦楽器のメロディーのあと、トランペットがけたたましく鳴らすメロディーがとてもカッコイイです。
ちなみにドヴォルザークは鉄道オタクとして有名で、この4楽章冒頭はドヴォルザークがアメリカの蒸気機関車の発車する動きがモチーフになっているとされています。
同名の小説、アニメがあり聴きやすいメロディーがクラシック入門にオススメです。
【ドヴォルザーク交響曲第9番 第4楽章】
まとめ
いかがでしたでしょうか。クラシック音楽は、聴いた事があっても曲名の分からない曲がとても多いと思います。今回の完全版で少しでもクラシックに興味を持ってもらえると嬉しいです。
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